円安で進む外→外展開
2015/02/04
★STARMARK®代表の林正勝です 外国人と仲間にはmarkと呼ばれています こんにちは。
今日もシンガポールに居ます。今日は、雨がしとしとです。
程度の差はあれ、今後円安が進むのはほぼ間違いなさそうです。
進む円安に対して舵をきる会社が増えてきてます、というお話です。
円安が進むと何が起きるか
1,原料の仕入れが上がる→日本国内での利幅が薄くなる
例:100円の商品を作るのに、海外からの輸入で去年30円が原価だったとしたら今は35円が原価。
2,日本で獲得した利益が「対他国通貨」で比較した時に下がる
例:100万円貯金があったとして、1年前なら1万ドルですが、現在は8547ドル。
17%価値が下がっている
3,輸出に有利になる
例:100円の商品を買うのに、1年前なら1ドル。今は85セントでOK。
他にも色々ありますが、今回は輸出入に絞って書きます。
1から考えると、今後、輸入したものを元に行うビジネスは、原料高騰に対して、利幅を削るか、値上げするか、いずれにしても厳しい選択が迫られます。
2から考えると、日本国内内部にお金を留保しておくことは、1年で「17%」資産が目減りすることになります。
結果として3を「やらざるを得ない」という形で輸出のお話が最近増えてきてます。
内→外の幻想
アベノミクスは、円安を誘導することで輸出企業が潤って、、、、というのを掲げて来ていましたが
長引くデフレの中で、国外生産に切り替えていた企業が多く、実は国内だけで成り立っている企業が
そこまで無い為に、一部の企業を除いて、円安のメリットは出ていない状況です。
◎2014年の貿易赤字、最大の12兆7813億円=輸入膨らみ4年連続(時事ドットコム)
つまり輸出が増えて、国内企業が潤う、国内→国外で売上が伸びるっていうのはそうでもなかった、というお話でございます。
木村さんが書いている労働人口問題の解決と人工知能とロボット — Medium
堀江さんの日本のメーカーに衝撃が走る!? ホリエモン「今後、生産拠点は海外から日本へ回帰すると思うよ」
あたりが、国内生産回帰の可能性も示唆していて興味深いのですが、これはまた別の機会に。
短期的な実現可能性と長期の持続性のバランスの観点があると思ってます。
実態としての外→外
例えば、サッポロビールは、ベトナムで作ったお酒を、ベトナムはもとより、シンガポールやタイで販売していたり
月桂冠は、アメリカの工場から、米国、カナダ、ブラジル、ヨーロッパへと出荷をしています。
こういった「元祖海外進出組」だけではなく、デフレ期に海外に出した工場群から、日本に出荷というより、
そのまま現地や周辺国で販売するというケースも目立ってきました。
内→内 つまり国内生産、国内販売では、円で売上をあげることになりますので、
日本のカントリーリスクに大きく左右されることになります。
いままではそういったことを考えずに企業の成長を考えれば良かったのですが
円安傾向が強まるなか、真剣に「外貨獲得」を考える段階が来ているようです。
やるなら早いほうが有利。
日本からの輸出にしても、海外生産から現地での販売などまだまだ競合が少ないので
体制をつくって、営業さえ頑張ればなんとかなる段階にあると思っています。
しかしながら、日本製品を求める市場は発展の途上にあり、
まだまだ日本の方が大きいため、早くに出て、先に市場をおさえたところが強い!
というのが実態です。
早くに出れば競合と競り合う為のマーケティングコストもかかりませんし
競合商品が少なければ営業の難易度も下がります。
日本の将来が円安かつ縮小均衡なのであれば、否応なく海外に出る必要が出てきます。
やるのであれば早い方が良い、というのが今のところの考え方です
乱高下の続く為替相場に気が休まりませんが、日本のよいものを海外に紹介するべく努力していきたいと思いマsう
日本のよいものを世界へ 世界のよいものを日本へ
伝統のよいものを現代へ 現代のよいものを伝統へ
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